久留米中央病院における自己脂肪由来間葉系幹細胞移植
自己脂肪由来間葉系幹細胞を使用した再生医療は、厳格な法令に管理された自費の診療であり、厚生局に承認された治療計画に基づいて治療を行います。
間葉系幹細胞は、肝細胞や神経細胞への分化能を有しており、体内に投与されると肝臓や神経の障害部位に到達し、肝線維化抑制・神経の再生に寄与することが判明しています。
肝硬変症
肝硬変症に対する自己脂肪幹細胞の肝動注移植
外来での投与であるため左上腕動脈穿刺で行っております
20㏄の注射器に充填した幹細胞を血管造影手技で固有肝動脈より投与
投与後、2時間の安静が必要.当日に帰宅可能。
肝動注投与を6カ月間で3回行い、肝硬変の改善を観察する。
2020年に肝臓学会で8例の肝硬変症に対する自己脂肪幹細胞肝動注移植の成績を報告しました。
慢性疼痛
慢性疼痛に対する自己脂肪幹細胞移植治療
筋肉痛・骨痛・関節痛・神経性疼痛
基礎疾患を問わず、治療しています。
当院外来で、約1時間の点滴で投与投与します.当日帰宅可能です。
その後は改善度を定期的に観察します。
※投与当日は自宅安静、海外の方は宿泊施設での安静が必要です。
疼痛は80%以上の高い確率で改善します。
併存する基礎疾患にも有効な場合があり、
歩行不能であった方が歩行練習可能となった1例が存在します。
リスク・副反応について
・採血時の穿刺部位の疼痛、皮下出血、神経障害
・皮下脂肪採取時の疼痛、皮下出血、硬結、色素沈着、感染症
・移植時の穿刺部位の疼痛
※上記は、通常の医療行為でも起こりうるリスク・副反応です。
自己脂肪由来間葉系幹細胞移植に関する臨床研究
現在、臨床研究は行っておりません。